このコンテンツは、今は亡き C○MPUTERW○RLD.JP
のブログで過去に公開されていたもののオリジナル原稿です。次回の投稿のために再掲載します。
C○MPUTERW○RLD.JP Blog > 最新のHyper-Vマネージャーで旧Hyper-Vを管理できない理由 [2012 年 10 月 15 日]
6月末 (2012 年 6 月のこと) に開催されたとあるコミュニティ向けのイベントで、参加者の方から「Windows 8 (当時はRelease Preview)のHyper-VマネージャーでHyper-V 2.0に接続できないんだけど...」という質問をいただきました。そのときは、実際に試してみたことがなかったので、お答えすることはできませんでしたが、答えは“そういう仕様でございます”ということになります。
その理由については、COMPUTERWORLDの「Windowsお悩み相談室」の第45回でも取り上げましたが、「Hyper-Vマネージャー」が使用するWMI(Windows Management Instrumentation)の名前空間が変更になったからです。Windows Server 2008 R2 SP1以前のHyper-Vは、Hyper-V WMI Providerは\\root\virtualizationでした。Windows Server 2012 Hyper-VおよびWindows 8 Hyper-Vでは\\root\virtualization\v2を使用します。
Windows Server 2012 Hyper-VおよびWindows 8 Hyper-Vは、スクリプトの互換性のために\\root\virtualizationを引き続き提供しますが、新しい「Hyper-Vマネージャー」は、\\root\virtualization\v2しか使いません。PowerShellのHyper-Vモジュールも同様です。Windows Server 2012やWindows 8のPowerShellのHyper-V用コマンドレットを使用して、旧バージョンのHyper-Vを管理することはできません。
では、Windows Server 2008 R2 SP1やWindows 7 SP1 (RSAT for Windows 7 SP1) の「Hyper-Vマネージャー」から、Windows Server 2012 Hyper-VやWindows 8 Hyper-Vは管理できるのでしょうか。実際にやってみました。
結果は、制約はあるものの、できそうです。Hyper-Vの新機能に関係するところは何もできませんが(例えば、VHDXの検査はできません)、仮想マシンの構成の編集や、仮想マシンの起動、シャットダウン、コンソールへの接続、新規仮想マシンの作成など、可能でした。これは、新しいHyper-Vが互換性のために\\root\virtualizationを提供しているからでしょう。
ハイパーバイザーのバージョンアップのために、OSのバージョンアップ (ホストだけでなく、管理用の端末も) をしなければならないというのは、Hyper-V が OS の標準機能であり、OS と一体であるということからくる、競合他社のハイパーバイザーには無い制約です。混在環境にはVirtual Machine Managerを使ってくださいということなんでしょうが、最新のHyper-Vへの対応は、System Center 2012 SP1が出るまでお預けです。
おまけ
今回、古い「Hyper-Vマネージャー」を試すために、新しいHyper-V上の仮想マシンにWindows 7 SP1をセットアップして、古い「Hyper-Vマネージャー」を実行し、自身をホストしているHyper-Vに接続してみました。仮想マシンの中の「Hyper-Vマネージャー」で自身の仮想マシンのコンソールに接続するとどうなると思いますか。
「仮想マシン接続」のコンソールセッションは、1つに限定されます(サムネイルは除く)。そのため、仮想マシン内の「仮想マシン接続」で自分への接続を無理やり続行すると、表示中の親?の「仮想マシン接続」のセッションが切断されるため、コンソールにアクセスできなくなってしまいます。しかしながら、親の「Hyper-Vマネージャー」の仮想マシンのサムネイルを見ると、ちゃんと仮想マシンの中でコンソールを表示していることがわかります。それも、合わせ鏡の像のように。
切断された親のセッションを再接続すると、今度は仮想マシンの中のセッションが切断されるのですが、一瞬だけ残像が見えました。何の役にもたたないことですが、“みちゃった”って感じで得した気分です。
ご注意: この記事は過去に C○MPUTERW○RLD.JP にて掲載されていたブログの再掲載です。
0 件のコメント:
コメントを投稿
注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。