本日の Windows Update － 2018 年 3 月 14 日

物理/仮想（Hyper-V）/Azure VM の運用および評価環境で確認した今月の累積更新（ロールアップ更新）の状況など。今月に限らず、まずサポート情報を確認してから更新するのが安全、安心。

（Adobe Flash の更新とか、累積更新、ロールアップ更新以外は省略）

結論から言うと、今月は Windows Server 2016 で更新失敗が多発しました（すべて解消しましたが、問題発生マシンで更新に成功するまで半日ほどかかりましたとさ）。


注：無問題と書いているのは、私の環境で更新のインストールと再起動が成功したということ。あとあと問題が出るかもしれません。

（最終更新日時：22:18、1 日が Windows Update で終わった。とりあえず物理環境はオールクリア。仮想マシン 5 台明日に残し）

Windows Server, ver 1709 (KB4088776 - 16299.309)
無問題。ただし、Windows 10 ver 1709 に書いた問題に注意。

Windows Server 2016 (KB4088787 - 14393.2125)
無問題のもあれば、更新に失敗する場合もあり。

「更新プログラムをインストールする準備をしています」が長いような気がしてたら、そこからの「再試行」（0x800705b4）要求のマシンが 4 台。再試行してもダメなときは再起動すると進むかも（4 台すべて NG）。それでもだめなら Microsoft Update Catalog からかな（うち 2 台 OK）。それでもだめなら、SoftwareDistribution のリセットとか、DISM /Online /Cleanup-Image /StartComponentCleanup & /RestoreHealth とか（残り 2 台 OK）。具体的な手順はおまけ（その3）（↓）を参考に。

あいかわらず高速ダウンロードインストールではなく、巨大なフルダウンロード（約 1.2 GB！）。もう高速ダウンロードインストールを提供する気ないのかしらん。（2017年11月からだったっけ？）
 
"Note This update isn't available with express installation files for Windows Server 2016."

KB4077525（Microsoft Update Catalog のみ？）の AD FS 破壊問題は修正されたようです。

Windows Server 2016 AD FS は念のため WID のバックアップを（2018/03/06）

Windows 10 ver 1709 (KB4088776 - 16299.309)
無問題。ただし、重大な Known issues in this update あり。1月～3月の累積更新をMicrosoft Update Catalog からの差分更新でインストールした人、その後の累積更新のインストールに失敗するんだって。対象の累積更新をアンインストールして、3月のフル版をインストールする必要があるみたい。問題の差分更新は Microsoft Update Catalog から削除され、正常化は4月の累積更新の予定だそうな。（ついさっき 8:00 頃？ サポート情報に追加されました）今更次郎。Windows Update や WSUS で更新している人には関係なし。Microsoft Update Catalog 好きな人は要注意。なぜか Enterprise エディションだけに影響するらしい。もう差分だったか、フルだったか忘れちゃった人も多いと思うし、普通、小さなつづら（差分）を選ぶよね。

Symptom - Users with Windows 10 Version 1709 Enterprise that have installed the January 2018 Delta package may encounter failure issues when installing the February and March 2018 updates from the Microsoft Update Catalog. Specifically, the Windows 10, version 1709 February Delta Update may silently fail.

Workaround - Microsoft recommends that users uninstall the Windows 10 version 1709 January KB4056892 Delta Update package and install the March 2018 full latest cumulative update, KB4088776. Customers may resume using Delta Update packages with the April 2018 Windows 10 version 1709 monthly cumulative update.

KB4074588 からの Exploit Protection ぐちゃぐちゃ問題は未修正。KB4074588 のあとに en-us 言語パックをインストールしたときの英語環境でのぐちゃぐちゃ問題はKB4090913 で、KB4090913 後の en-us 言語パックをインストールしたときの英語環境でのぐちゃぐちゃ問題は今回の累積更新で正常化します。

Windows 10 ver 1709 “品質”更新の問題：Exploit Protection の設定、開いたらそっと閉じて （2017/02/21）
Windows 10 ver 1709 “品質”更新の問題：Exploit Protection の設定（その2） （2018/03/08）


Windows 10 ver 1703 (KB4088782 - 15063.966)
無問題。ver 1709 をブロック中の人は、更新アシスタントにご用心。
祝、Windows 10 Update Assistant 日本語化、今度は ver 1703 で発動することも！（2018/03/10）

Windows 10 ver 1607 (KB4088787 - 14393.2125)

無問題。ただし、ver 1703 以降をブロック中の人は更新アシスタントにご用心。以前に対処したとしても、同じ KB 番号（3/8 版の KB4023057）が新バージョンとしてインストールされ、発動するかもしれないし、検出されないかもしれない。

→ やっぱりきたので、タスクスケジューラー（Taskschd.msc） Microsoft\Windows\rempl を開いていおいて、shell タスクが準備完了になったら即効で無効に。それ以外の準備完了タスクもすべて無効に。これで更新アシスタントの発動を停止できると思います。間に合わず、更新アシスタントが発動しちゃったら、「祝、...」のリンク先を参考に。

Windows 10 ver 1511 Enterprise and Education only (KB4088779 - 10586.1478)
（環境がないので未確認）
ver 1607 以降をブロック中の人は更新アシスタントにご用心（同上）。

Windows Server 2012 R2 (KB4088876)
無問題。ただし、QualityCompat レジストリチェックまだあり（同上）。

Windows 8.1 と Windows Server 2012 (KB4088876)
無問題。ただし、QualityCompat レジストリチェックまだあり（同上）。

Windows 7 と Windows Server 2008 R2 (KB4088875)
インストールは無問題。ただし、重大な Known issues in this update が複数あり（SMB サーバーのメモリリークとか BSoD とか、静的 IP 失われるとか...）。QualityCompat レジストリチェックまだあり。サポート情報（上の KB4088875 のリンク）を事前に確認することをお勧めします。

3/19 追記)

3月の更新プログラムを適用すると無線 LAN,有線 LAN 利用時に問題が発生する (Ask the Network & AD Support Team）
[URL] https://blogs.technet.microsoft.com/jpntsblog/2018/03/19/lan_problem_after_update_3b/

おまけ（その1）
前回、油断して、Azure VM を「停止」で終わらせたら、1 台の Azure VM でまた起動時の CHKDSK 走ってた（タイムアウト中にシャットダウンが完了せず、ブチっとされたということ）。今回も更新後の再起動で戻ってくるまで 1 時間以上かかった VM が 2 台ありました（ブート診断で見ると、いつまでたっても”Windows の準備をしています...電源を切らないでください”が続く）。

Windows Server 2016 や Windows 10 の Azure VM を割り当て解除するときは、OS 側でシャットダウンしてから、ポータルで「停止済み」になったことを確認の上、ポータルの「停止」で割り当て解除しましょう。

こんな Windows Update、ぜったい作りがおかしい。

おまけ（その2）

今日は Office C2R の更新も出てますが、Windows Update for Business (WUfB) の品質更新プログラムの延期設定は、Office C2R の更新も延期してくれるように見える... という発見。更新の一時停止のほうは未確認。

おまけ（その3）
Windows 10 と Windows Server 2016 の Windows Update を正常化できるかもしれない方法。

コマンドプロンプトを管理者として開いて...

C:\Windows> net stop bits
C:\Windows> net stop wuauserv
C:\Windows> ren SoftwareDistribution SoftwareDistribution.old
C:\Windows> rd SoftwareDistribution SoftwareDistribution.old /S
C:\Windows> shutdown /r /t 0

(Windows Update サービス (wuauserv) を停止できない場合は、サービスのスタートアップを「無効」にして再起動してから SoftwareDistribution をリフレッシュして、スタートアップを「手動」に戻す）

それでもだめなら...（注：すごーく時間がかかります。エラーが出てもとりあえず無視）。

C:\> DISM /Online /Cleanup-image /StartComponentCleanup
C:\> DISM /Online /Cleanup-image /Restorehealth

何とも世話の焼ける OS たちです。WSUS で管理しているところ、ちゃんと手間なく更新できてるのかなぁ？ こんな Windows Update（Windows 10 からの）、ぜったい作りがおかしい。

おまけ（その4）
いくつかのサポート情報の中に書いてある LCU と SSU が謎な件。例えば、次のような記述（この例は、Windows 10 ver 1709 向けの累積更新 KB4088776）。

"Important When installing both the SSU and the LCU updates from the Microsoft Update Catalog, install the SSU before installing the LCU."

LCU は Latest Comulative Update。SSU は Servicing Stack Update だと思う（文脈から言って）。たぶん Strongly Suggested Update ではないと思う。

ということは、LCU である KB4088776 を Microsoft Update Catalog からダウンロードしてインストールする前に、最新の SSU をインストールしろということだと思うのですが、Windows Update で更新した PC の SoftwareDistribution\Download を調べてみると、どうやら KB4090914 が直近の SSU らしい。ちなみに、Windows 10 ver 1607 と Windows Server 2016 （ビルド 14393.x）の場合だと、2017-11 KB4049065 が最新なのかなぁ。

Servicing stack update for Windows 10 Version 1709: March 5, 2018
[URL] https://support.microsoft.com/en-us/help/4090914/

Microsoft Update Catalog だとこう見える（上が日本語、下が英語のブラウザー）

[URL] https://www.catalog.update.microsoft.com/Search.aspx?q=4090914

絶対に見つけられない更新がここにある！

3/16 追記)
Microsoft Support のサイトで "Servicing stack update for Windows 10"とかで検索すると見つかるかもしれない。クリーンインストールなら見つけた直近の SSU + 直近の LCU でとりあえず最新ビルドになると思う。Windows Server 2016 なら ISO からのインストールからの KB4049065 (SSU)＋KB4088787 - 14393.2125 (LCU) って感じ。