2009/12/28

KB961741 と KB961742 で、VDI + RemoteApp も可能になる (その4)

Windows XP SP3 向けの RemoteApp を有効にするための更新プログラム KB961742 は、私が確認できているだけで 3 種類あります。

2009/12/22

KB961741 と KB961742 で、VDI + RemoteApp も可能になる (その3)

前回、前々回の投稿で、Windows 7 Enterprise/Ultimate, Windows Vista Enterprise/Ultimate SP1以降 + KB961741, Windows XP Professional SP3 + KB961742 のリモート デスクトップ接続に追加された RemoteApp 機能について取り上げましたが、クライアントとして Windows 7 が必要だと書きました。実際には、Windows 7 ではなく、RDP 7.0 が要件になるようです。

2009/12/21

KB961741 と KB961742 で、VDI + RemoteApp も可能になる (その 2)

前回の投稿で、VDI の仮想マシンにインストールされているアプリケーションを、RemoteApp テクノロジを用いて、Windows 7 クライアントのデスクトップや Windows 7 を実行する仮想デスクトップ、あるいは Windows Server 2008 R2 のリモート デスクトップ サービス セッションに統合できることを説明しました。具体的な設定手順は、まだ明らかになっていないようですが、想像でやってみたところ Windows 7 クライアントと Windows Vista 仮想デスクトップの環境で動作を確認できました。

KB961741 と KB961742 で、VDI + RemoteApp も可能になる (その1)

Windows Virtual PC と Windows XP Mode のリリースと同時期に公開された更新プログラム KB961741 と KB961742 は、Windows Vista Enterprise/Ultimate SP1 以降および Windows XP Professional SP3 の仮想マシンで、XP Mode と同じようにアプリケーション モードの実行をサポートするためのものです。XP Mode は、この更新プログラムを含む Windows XP 仮想マシンのイメージと、セットアップ機能を統合したものと言えます。

KB961741: RemoteApp を有効にするための Windows Vista SP1 以降用の更新プログラム
KB961742: RemoteApp を有効にするための Windows XP SP3 用の更新プログラム

更新プログラムの名称が “RemoteApp を有効にするための” とあるように、Windows Virtual PC のアプリケーション モードは、Windows Server 2008 のターミナル サービスや Windows Server 2008 R2 のリモート デスクトップ サービスが提供する RemoteApp のテクノロジを利用したものです。そして、これらの更新プログラムの説明には、“このパッケージにより、Windows Virtual PC、またはリモート デスクトップ仮想化ホストの役割サービスがインストールされたリモート デスクトップ サービスを使用して、Windows 7 ベースの PC から多くの Windows Vista (Windows XP) 生産性アプリケーションを実行できるようになります。” とあります。つまり、これらの更新プログラムによって、Hyper-V 上の Windows Vista Enterprise/Ultimate SP1 以降 または Windows XP Professional SP3 を実行する仮想マシン内のアプリケーションを、RemoteApp プログラムのようにクライアントのデスクトップに統合できるようになります。Windows Vista や Windows XP のリモート デスクトップ接続機能は、ターミナル サービスのサブセットですが、RemoteApp のサポートを追加できるのです。ちなみに、Windows 7 Enterprise および Ultimate には、この機能が標準で備わっています。

まず、Windows 7 Enterprise または Ultimate でこの機能を試してみましょう。1 台は物理コンピューター、もう 1 台は Hyper-V 上の仮想マシンです。仮想マシンの Windows 7 では、リモート デスクトップ接続を有効にしています。(実は、どちらも物理環境、仮想環境を問いませんし、VirtualBox や VMware 上の仮想マシンでも構成できます)

2009/12/16

PHP 5.3 の新機能: .htaccess の代わりになる .user.ini

突然ですが、PHP の話です。マイクロソフトの PHP on IIS のサイトでかなり昔に書いた記事 「はじめての PHP」(Windows Server World  2007 年 7、8 月号からの抜き刷り) の PDF が以前からダウンロードできるようになっています。記事の内容は、IIS 6 向けの FastCGI for IIS の最初のリリースをベースとしているため、古い情報が多いので注意が必要ですが、後半のサンプル コードについては PHP 超初心者向けで参考になると思います。

Apache 上の PHP であれば、仮想ディレクトリ内の .htaccess や .php ファイル内で php.ini の設定を上書きすることができます。IIS で PHP を使う場合、これまでは PHP のインストール先にある php.ini の 1 箇所で構成する方法しかありませんでした。上記の記事でもそう書いています。PHP 開発者にとって、これは大きな制約だと思います。うれしいことに、PHP 5.3.0 以降では、IIS (Windows ?) 向けと思われる新機能が追加され、仮想ディレクトリごとに php.ini の設定を上書きする方法が追加されました。

以下は、Windows Server 2008 R2 テクノロジ入門 (日経 BP ソフトプレス) 用に書いたコラムの生原稿です。諸事情 (ページ数など) により丸ごとカットになったものです。

2009/12/15

Office 2003 IRM の 2009年12月10日問題

12/22 追記) 12/17 より Microsoft ダウンロード センターで更新プログラムが一般公開されました。Microsoft Update 経由での配布も開始さてています。

以下のサイトで公開されているように、Microsoft Office 2003 の IRM (Information Rights Management) 機能に重大な問題 (解決可能) が報告されました。
この問題により、Windows Rights Management サービスや Active Directory Rights Management サービス (AD RMS) 環境でドキュメントおよび電子メール保護機能を使用している環境において、保護されたドキュメントを開けなくなる、新規に保護設定をできなくなるという問題が 2009 年 12 月 11 日以降発生します。たとえば、保護されたドキュメントを開こうとすると、次のように“予期しないエラー”が発生します。


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
この問題を解消する Hotfix が提供されています。KB978551 のリンクから、オンラインで Hotfix をリクエストすることができます。電子メールアドレスを入力して、リクエストを送信すると、ダウンロードリンクと圧縮ファイルを解凍する際に必要なパスワードが記載されたメールが届きます。Hotfix (office2003-KB978551-FullFile-ENU-CSA.exe) をインストールすることで、保護されたドキュメントを正しく開けるようになります。また、新規に保護設定もできるようになります。
 
“システム管理者に問い合わせてください”のシステム管理者の方、マイクロソフトが公開した情報に早くたどりつくことを祈ります...

2009/12/14

Windows Virtual PC & Fedora 12, openSUSE 11.2

以前の投稿で、Windows 7 の Windows Virtual PC 仮想マシンにおける Ubuntu 9.10、Fedora 11、openSUSE 11.1 の動作可否について触れました。Fedora 12、openSUSE 11.2 がリリースされていたので、この 2 つの情報を追加しておきます。

Ubuntu 9.10 OK
Fedora 12 OK(最初の起動時に起動オプションの追加必要)

Fedora 11 OK(同上)
openSUSE 11.1 NG(インストール途中で応答停止)
openSUSE 11.2 OK(ISO イメージの直マウントは NG→理由は前回の投稿で

2009/12/10

Windows Virtual PC にマウントできる ISO イメージは 4 GB までっぽい

Windows 7 の Windows Virtual PC に openSUSE 11.2 をインストールしていて思い出したのですが、旧バージョンの Virtual PC 2007 SP1 は、4 GB 以上の ISO イメージをマウントしても、正しく認識できずに、ISO イメージからのインストールに失敗することがあります。Virtual Server 2005 R2 SP1 も同様です。もっと前の Virtual PC 2004 は、2.2 GB 以上の ISO イメージで同様の問題があったようです。

  • Virtual PC 2004 の ISO イメージ サイズの上限が 2.2 GB っぽいとわかる資料
    リリース ノート : Microsoft Visual Studio 2005 Express Edition のセットアップに関する問題 の “1.3.3 Virtual PC 上でマウントされたドライブからインストールした場合、セットアップが失敗する” に “原因は、マウント ソフトウェアがサポートできる最大データが 2.2 ギガバイトであるためです。” という記述があります。
  • Virtual PC 2007 の ISO イメージ サイズの上限が 4 GB っぽいとわかる資料
    Windows Embedded Standard 2009 のダウンロード サイトに“Note that mounting an ISO over 4GB does not work in Microsoft Virtual PC” という記述があります。
  • Virtual Server 2005 R2 SP1 が ISO イメージ サイズの上限が 4 GB  とはっきりわかる資料
    サポート技術情報 KB 953726 で公開されています。4 GB 以上の ISO イメージに加えて、4 GB 以上のDVD  もマウントできないようです。ちなみに、Virtual PC のほうは、4 GB 以上のDVD をマウントできたような気がします (確かではありません...)。
さて、Windows 7 の Windows Virtual PC ですが、ISO イメージ サイズの上限については、Virtual PC 2007 SP1 から変わっていないようです。openSUSE 11.2 の ISO イメージ openSUSE-11.2-DVD-i586.iso は 4.18 GB ですが、これを Windows Virtual PC  の仮想マシンにマウントしてインストールしようとしたところ、インストール途中で “チェックサム不一致” や “メディア読み込みエラー” が発生しました。この問題は、DAEMON Tools などの仮想 CD/DVD マウント ツールを使用して、仮想ドライブに ISO イメージをマウントし、そのドライブを仮想マシンの DVD ドライブに割り当てることで、回避できました (openSUSE 11.2 も動きました)。

Hyper-V はどうなっているのか、まだ確かめていません。

2009/12/08

FCI のカスタム アクションのテストに便利なスクリプト&バッチ

以前の投稿で、Windows Server 2008 R2 の新機能 File Classification Infrastructure (FCI) と Active Directory Rights Management サービス (AD RMS) の連携について簡単に触れました。FCI のファイル管理タスクのカスタム アクションを使用して、AD RMS Bulk Protection Tool による暗号化を実行するというものです。カスタム アクションとしてバッチ ファイルの例を紹介しましたが、Windows Script Host (WSH) のスクリプトや、Windows PowerShell スクリプトで実装することもできます。

AD RMS から離れて、カスタム アクションをどうやって実装するかどうか、テストに使用できる方法を紹介します。カスタム アクションで指定したコマンドは、ファイル管理タスクで指定された条件に一致するファイルごとに実行されます。そのファイルのフルパスは、[Source File Path]を使用してコマンドに渡すことができます。次に示す 3 つの例は、C:\Scripts\filelist.txt にファイル管理タスクの対象になったファイルのパスを書き込む例です。

2009/12/03

VHD ブート可能な OS

VHD ブートについては COMPUTERWORLD のサイトの「Windows 7の仮想ハードディスクがスゴイ! 」(Windows Server World に過去に掲載された記事を再編したもの) や Windows Server 2008 R2テクノロジ入門の「第14章 Windows Server 2008 R2 の展開」で詳しく説明してきました。ベータ版や RC 版のころから記事にしているので、これまで触れることが無かったのですが、VHD ブートできる OS とできない OS があります。VHD ブートのためには、Windows Server 2008 R2 または Windows 7 の Windows ブート マネージャーと、Windows Server 2008 R2 または Windows 7 がインストールされた VHD が必要です。もっと詳しく言うと、現時点で VHD ブートできるのは、次に示す OS だけになります。
  • Windows Server 2008 R2 Standard / Enterprise / Datacenter / Web (Web については未確認、Foundation については不明)
  • Microsoft Hyper-V Server 2008 R2
  • Windows 7 Enterprise
  • Windows 7 Ultimate
Microsoft Hyper-V Server 2008 R2 は、無償のスタンドアロン Hyper-V ですが、USB メモリからの起動ができます。これに VHD ブートが利用されています (いるようです)。Windows 7 Professional、Windows 7 Home Premium、Windows 7 Home Basic、Windows 7 Starter は、VHD ブートがライセンス上許諾されていません。ちなみに、ログオン画面までは VHD  ブートができるのですが、ログオンすると、こんな警告が表示され、再起動されてしまいます。