2015/01/26

RemoteApp プログラムの「ファイルの種類の関連付け」ができない件(と /REMOTEFILE オプション)

Windows Server 2012 および 2012 R2 のリモート デスクトップ サービス (RDS) では、RD セッション ホストや仮想デスクトップにインストールされたアプリケーションを RemoteApp プログラムとして公開できます。

その際、「ファイルの種類の関連付け」を設定できるのですが、クライアントに関連付けが反映されないってトラブルありませんか?
「ファイルの種類の関連付け」の説明には、“RemoteApp とデスクトップ接続を使用して接続しているユーザーにのみ適用されます。RD Web アクセスまたは RDP ファイルを使用して接続しているユーザーは、ファイルの種類の関連付けを使用できません。”と書いてあります。

しかし、Windows 7、Windows 8、Windows 8.1 のコントロールパネルにある「RemoteApp とデスクトップ接続」でフィードを設定しても、ファイルの種類の関連付けは期待したように更新されません。

実は、RemoteApp プログラムを公開する際の「ファイルの種類の関連付け」は、グループポリシーで以下の「既定の接続 URL を指定する」ポリシーを使用して構成されたクライアントにのみ反映されます。ポリシーの説明にも、“既定の接続 URL では、すべての接続に共通の機能に加えて、ドキュメントのファイルの種類を RemoteApp プログラムに関連付けることができます”となっています。

ユーザーの構成\ポリシー\管理用テンプレート\Windows コンポーネント\リモート デスクトップ サービス\RemoteApp とデスクトップ接続\既定の接続 URL を指定する

ユーザーにポリシーを適用すると、.docx のファイルの関連付けがワードパッドから RemoteApp プログラムで公開した Word 2013 に変更されました。



「既定の接続 URL を指定する」ポリシーは、Windows 8 以降に対応したポリシーですので、Windows 7 のクライアントに対して RemoteApp プログラムの「ファイルの種類の関連付け」を展開する方法は、標準では存在しないということになります。

ちなみに、グループポリシーでクライアントに設定された関連付けでは、RemoteApp プログラムにファイルを渡すのに、mstsc.exe の /REMOTEFILE:<ファイルのパス> オプションが利用されています。このオプションは、mstsc.exe /? では説明されていない RemoteApp 専用のオプションです。

自作した RemoteApp プログラム接続用の RDP ファイルを使用する場合は、次のようなコマンドラインで RemoteApp プログラムで開くファイルを指定できます。グループポリシーを利用できない場合の、ファイルの種類の関連付けの参考になると思います。

mstsc.exe /REMOTEFILE:<ファイルのパス.docx> <Word 用 RemoteApp 接続用ファイル.rdp>

Windows Server 2008 R2 のリモート デスクトップ サービスの場合、[RemoteApp マネージャー]から作成する MSI ファイルにファイルの種類の関連付けを含めることができました(RemoteApp プログラムをユーザーに配布する)。Windows Server 2012 以降のリモート デスクトップ サービスでは、RemoteApp プログラム配布用の MSI ファイルの作成機能は無くなりました。そのため、RemoteApp と Windows 7 クライアントの組み合わせは、ちょっと面倒なことになっています。

参考:
Remote Desktop Services Blog > Windows Server 2012 RemoteApp and Desktop Connections: Default Connections and File Type Associat
[URL] http://blogs.msdn.com/b/rds/archive/2013/05/21/windows-server-2012-remoteapp-and-desktop-connections-default-connections-and-file-type-associations.aspx

(1/27 追記) RemoteApp プログラムで公開する Adobe Reader を、拡張子 .pdf に関連付けられない件

RemoteApp をひさびさに触っていたら、Adobe Reader の .pdf の関連付けができないことに気付きました。上(↑) の Remote Desktop Services Blog にも.pdf の関連付けができない人がコメントしています。
Windows PowerShell の Set-RDFileTypeAssociation コマンドレットも .pdf の関連付けを受け付けてくれません。
解決策が見つかったのでメモ。

RD セッション ホストに管理者としてサインインし、Adobe Reader を起動して、「編集 > 環境設定 > 一般」を開き、[デフォルトの PDF ハンドラーを選択]を選択して、[適用]ボタンをクリックします。
(ついでに、[セキュリティ(拡張)]を開いて、[起動時に保護モードを有効にする]をオフにしておきましょう)

公開済みの Adobe Reader をいったん非公開にし、再度、公開設定をします。

公開設定した Adobe Reader の[プロパティの編集]を開くと、.pdf を選択できるようになります。

以上

 

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