マイクロソフトの「Windows PC 節電策」ネタをもう 1 つ。企業で PC の電源設定を一括管理する方法の 1 つは、グループポリシーの「電源の設定」ポリシー (XP の場合はグループポリシーの基本設定が使用可) を勧めているわけですが、グループポリシーで管理対象の PC を確実にターゲッティングするのに WMI フィルターが利用できます。WMI クラスに対する WQL (WMI Query Language) 検索で OS のバージョンやエディション、クライアントかサーバーかドメインコントローラーか、ハードウェアの CPU アーキテクチャー(x86 or x64) などを条件に、GPO のターゲットをフィルターできます。詳しくはこちら。
COMPUTERWORLD.JP >【Windowsお悩み相談室】第4回 OSのバージョンやエディションの見分け方は?
http://www.computerworld.jp/topics/mws/190575.html
PC の電源設定ですので、 クライアント PC のタイプ別に異なる電源ポリシーを設定したいでしょう。WMI フィルターを使えばそれが可能です。
例えば、Windows 7 のクライアント PC のみを対象としたければ、次のような WQL を書けばよいです。
select * from Win32_OperatingSystem where Version like "6.1%" and ProductType = "1"
ノートブック PC とデスクトップ PC でも異なる電源ポリシーを設定したいというご要望もあるでしょう。そんなときは、次の WQL を追加することで対応できると思います。このWQL は、バッテリーの存在を確認することで、ノートブック PC であるかを識別しようというものです。バッテリーがあれば、Win32_Battery クラスの BatteryStatus に何らかの値 (0 以外) が返ってくるので、この WQL は ノートブック PC では true、デスクトップ PC では false となるはずです。
select * from Win32_Battery where BatteryStatus <> "0"
なお、デスクトップ PCの場合、バッテリーが無いので、Win32_Battery に対するクエリは「利用できるインスタンスがありません」となります。つまり、BatteryStatus = "0" でデスクトップ PC をフィルターすることはできません。じゃあ、どんな WQL にすればよいのかと悩みましたが、面倒なので GPO の適用順序 (全クライアント PC に対する GPO → ノート PC に対する GPO の順) でやりくりすれば良いかと思います。
WMI フィルターが期待通りに動作しているかどうかは、GPO 適用対象および適用対象外のクライアント PC で、次のコマンドライン (管理者として実行) を実行すればわかります。
gpresult /r /scope computer または user (XP の場合は /r なしで)
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