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2020/05/31

Windows 10 ver 2004 から消えた更新の延期設定(今度は仕様変更)

Windows 10 May 2019 Update(ver 1903)のときは、Home 以外のエディションで Windows Update の「詳細オプション」で機能更新や品質更新の延期を設定すると、「更新プログラムをいつインストールするかを選択する」(Choose when updates are installedが消えてしまうという問題がありました(その後、問題は修正されました)。

Windows 10 ver 1903 で更新の延期設定すると、設定項目が消えてしまう件(不具合?仕様?)[2019/06/28]
Windows 10 ver 1903 で更新の延期設定すると、設定項目が消えてしまう件(解消)[2019/11/11]

1 年後、Windows 10 May 2020 Update(ver 2004)は、最初から「更新プログラムをいつインストールするかを選択する」がないようです(6 月の投稿へのタレコミより)。今回は仕様変更のような気がします。なので、ver 2004 の場合は↑で書いた HKLM\SOFTWARE\Microsoft\WindowsUpdate\UX\Settings のレジストリには触れないほうがいいと思います。


それまでポリシー設定として提供されてきた Windows Update for Business (WUfB)の延期設定(ブランチ準備レベル(Windows 準備レベルとも言う)、機能更新の延期日数、品質更新の延期日数)ですが、確か ver 1703 のときにクライアント側の Windows Update の「詳細オプション」でも設定可能になりました(それ以外は CB から CBB にスイッチするオプションのみ → Windows 10 バージョン1703の新機能 (IT 担当者向け)
)。

「半期チャネル(対象指定)/SAC-T」 の廃止にともない、ver 1903 からはブランチ準備レベルの選択オプションが削除されました(→ Windows 10 バージョン1903の新機能 (IT 担当者向け))。

そして今回、ver 2004 で WUfB のクライアント側の設定機能全体が削除されたということだと思います。なお、Home エディションは WUfB の対象外であり、もともとこの機能は搭載されていません。

↓の左は ver 1909、右は ver 2004。どちらも Windows Update の設定はさわってません。


Windows Update for Business の設定は、グループ ポリシー、または Microsoft Intune、または Microsoft Endpoint Configuration Manager(旧称、Microsoft System Center Configuration Manager)、またはその他の管理ツールで引き続き管理できるけど、エンド ユーザーにはさせない、細かいことは知らんでいいという判断で削除されたのかな?「設定」アプリから削除してしまえば、安易に最大設定(機能更新 365 日延期)する人を減らせると企んだか?

「構成されている更新ポリシーを表示」で機能更新や品質更新の延期設定がなされていることはわかるけど、日数までは教えてくれない。

この件、現状、以下の削除リストには書いてません。この件に関して書かれている公式ドキュメントは今のところ見当たりません(見つけた方、教えてください)。

Features and functionality removed in Windows 10 (
https://docs.microsoft.com/en-us/windows/deployment/planning/windows-10-removed-features
 
そのうち、以下の Microsoft サポート情報に変更があるかもしれない? バージョン別に説明が分かれるか、そんなオプションなかったことにされるのか・・・

Defer feature updates in Windows 10 (Last Updated: Nov 6, 2018)
https://support.microsoft.com/en-us/help/4026834/
Windows 10 での機能更新プログラムの延期 (Last Updated: 2018/11/15)
https://support.microsoft.com/ja-jp/help/4026834/

以前の「設定」アプリの「Windows Update > 詳細オプション」による遅延設定(HKLM\SOFTWARE\Microsoft\WindowsUpdate\UX\Settings のDeferFeatureUpdatesPeriodInDays と DeferQualityUpdatesPeriodInDays)はアップグレードで消えてなくのかもしれませんし、ここに値があっても(レジストリ エディターとかで書き込んだとしても)、値を参照している様子はありません(たぶん)。

「設定」アプリの「Windows Update > 詳細オプション」で機能更新や品質更新を制御していた人で引き続き延期を制御したい人は、「更新の一時停止」or「コンピューターの構成\管理用テンプレート\Windows コンポーネント\Windows Update¥Windows Update for Business」の WUfB ポリシーに切り替える必要があるかも。あるいは、機能更新がお勧めされても「ダウンロードしてインストールする」に触らない。

※すべて個人的な想像です。

これまでの ver 2004 で失われるもの。

●「設定」アプリの「Windows Update」の「詳細オプション」にあった「更新プログラムをいつインストールするかを選択する」(Pro 以上)
→ 今回のネタ
● WindowsUpdateProvider モジュール(Get-WUIsPendingReboot、Get-WULastInstallationDate、Get-WULastScanSuccessDate、Install-WUUpdates、Start-WUScan)と WMI 名前空間 root/Microsoft/Windows/WindowsUpdate の CIM クラス
Windows 10 May 2020 Update (バージョン 2004、20H1)ビルド完成だそうで
● 「Windows To Go ワークスペースの作成」ツール(%windir%\system32\pwcreator.exe)
Features and functionality removed in Windows 10 のリストにもあり。ただし、ver 1909 以前(Pro 以上)の pwcreator.exe で ver 2004 Enterprise の Windows To Go ワークスペースは作成できたし、起動もできました。Windows 10 May 2020 Update(ver 2004、build 19041)の一般提供開始

※すべて個人的に気になったところです。

6/27 追記)この件、公式ドキュメントに 6/24 PDT に追記されました。仕様変更確定です。

What's new in Windows 10, version 2004 for IT Pros(2020/06/24)|Windows Update for Business
https://docs.microsoft.com/ja-jp/windows/whats-new/whats-new-windows-10-version-2004
"Update less: Last year, we changed update installation policies for Windows 10 to only target devices running a feature update version that is nearing end of service. As a result, many devices are only updating once a year. To enable all devices to make the most of this policy change, and to prevent confusion, we have removed deferrals from the Windows Update settings Advanced Options page starting on Windows 10, version 2004. If you wish to continue leveraging deferrals, you can use local Group Policy・・・(アップデートは少なめに:去年、Windows 10 の Windows Update のインストール ポリシー(方針)を変更して、サービス終了近いバージョンを実行しているデバイスのみを対象にしたよ。その結果、多くのデバイスでは年に1回のアップデートしか行われなくなったよ。すべてのデバイスでこのポリシー(方針)変更を最大限に活用できるようにして、そして混乱を防ぐために、Windows 10バージョン 2004 から 「設定」の「Windows Update」の「詳細オプション」から延期設定を削除しちゃったよ、てへ。延期設定を引き続き使いたければ、ローカル グループポリシー使ってね・・・)"



6 件のコメント:

  1. 最近win10pro(まだバージョンは1909です。)を使い始めた者ですが、質問させて下さい。
    「更新プログラムをいつインストールするかを選択する 」がなくなるかもしれないということですが、一応その挙動を知っておきたいのですが、
    「更新プログラムをいつインストールするかを選択する 」は「更新の一時停止」とどう違うのでしょうか?

    「更新の一時停止」は自動で更新の確認を行わない(当然ダウンロードもインストールも行われない)ものと認識しています。

    それに対し「更新プログラムをいつインストールするかを選択する 」はどういった挙動を示すのでしょうか?
    「更新の一時停止」のように全てを停止するのか、ダウンロードのみが行われ、後はインストール待ちの状態になっているのか、設定するとどういった挙動を見せるのでしょうか?

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  2. 以下を参照のこと。
    https://docs.microsoft.com/ja-jp/windows/deployment/update/waas-manage-updates-wufb

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  3. win10proバージョン1909を使用しているのですが、機能更新延長日数を365日に設定した場合、何日まで延長できますでしょうか?

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  4. Windows 10 ver 2004のリリース日(2020-05-27)+365日だと思いますが、こちらのポリシー設定を使えば、ver 1909 の EOS(2021-05-11)+60日延期できると思います。EOS後の60日はセキュリティ更新が提供されないと思いますが。

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  5. ローカルグループポリシーで以下のように設定しています。
    コンピューターの構成>ポリシー>管理用テンプレート>Windowsコンポーネント>Windows Updaste
     自動更新を構成する:2=更新プログラムをダウンロードする前、およびインストールする前に通知する
    コンピューターの構成>ポリシー>管理用テンプレート>Windowsコンポーネント>Windows Updaste>Windows Update for Business
     品質更新プログラムをいつ受信するかを選択してください:有効 30日
    この状態で、品質更新プログラムがリリースされてから、30日経過すると、対象の品質更新プログラムがインストールされてしまいます。
    上記のようなグループポリシーの設定では、for Businessのポリシーが優先され、ダウンロード、インストールされるのが正しい動作なのでしょうか?(期待していた動作が、30日経過後に「ダウンロードが可能である」との通知でした)

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  6. 前者はWindows Update(およびWSUS)のポリシー設定、後者はWindows Update for Businessのポリシー設定です。両方を設定した場合、ご自身で確認したとおりの挙動で正しいと思います。“期待していた動作”をするようなことを実現可能かどうか承知していません。 再起動の通知に関しては、「自動更新と再起動の期限を指定する」ポリシーが
    (https://docs.microsoft.com/ja-jp/windows/deployment/update/wufb-compliancedeadlines)あります(Windows 10 v1709以降)。

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