2014/12/17

Azure RemoteApp GA を試す (その1)


2015/01/07 追記) @IT さんでちゃんとした記事にしました →「正式サービス開始のAzure RemoteApp、フル日本語環境のための“勘所”

Azure RemoteApp が 12 月 12 日(日本時間) に GA (General Availability) となって一般提供開始です。

General availability for Azure RemoteApp (December 11, 2014)
[URL] http://azure.microsoft.com/en-us/updates/

Azure の料金体系について
[URL] http://azure.microsoft.com/ja-jp/pricing/details/remoteapp/

やってみました...
クライアント環境だけを無料でお試しする (Test drive)

こちら (↓)から Microsoft Azure RemoteApp のクライアント アプリをダウンロードして、Microsoft アカウントでアクセスすると、デモ アプリケーション (Excel 2013、Word 2013、PowerPoint 2013、Visio 2013、Paint) を試せます。

Microsoft Azure RemoteApp
[URL] https://www.remiteapp.windowsazure.com/


Windows 10 の IE 11 環境お試しする (RemoteIE)

こちらは Microsoft Azure RemoteApp のサービスを利用した、 Windows 10 Technical Preview の Internet Explorer (IE) 11 をMac や iPad、Android、Windows でプレビューというサービス。Microsoft アカウントでサインアップすると、Windows 10 Technical Preview Build 9879 上の IE 11 を RemoteApp で動かせます。

Remote Test IE Technical Preview on Mac OS X、iOS、Android、...
[URL] https://remote.modern.ie/

Android 4.4 で IE 11 が動いている (ように見える)↓

標準のテンプレートで利用を開始する

Azure 管理ポータルで RemoteApp コレクションを簡易作成。Office 365 ProPlus がインストール済みのテンプレートと Windows Server 2012 R2 (vanilla image) のテンプレートが標準で用意されています。新規ユーザーやプレビューから移行したユーザーで 30 日の無料評価期間中は、Office 2013 Professional Plus 評価版がインストール済みのテンプレートも選択できるみたいです。


簡易作成の場合、Azure サブスクリプションに既定で用意される Azure Active Directory に登録したユーザーに対して RemoteApp アプリを公開する形になります。オンプレミスの Active Directory の ID で利用したい場合は、「VPN で作成」(ハイブリッド展開)でコレクションを作成し、RemoteApp 仮想ネットワークの作成や関連付け、ローカル ドメインへの参加、Azure Active Directory とのディレクトリ同期などなどを構成する必要があります(かなり面倒っぽい)。

Office 365 ProPlus のイメージで発行された Office アプリを使用するには、Office 365 ProPlus のライセンスを持つ Office 365 サブスクリプションの組織 ID が必要。Office 365 ProPlus の 1 ユーザー 5 台までのライセンスのうち 1 つを Azure RemoteApp で使用するということです。



日本語アプリじゃなきゃいやだ (カスタム テンプレートのアップロード)

標準で用意されているテンプレートは英語版なので、日本市場向けにはちょっとですよね。日本語入力はできますが、ローカライズされていないと使い慣れないですし、フォント環境も揃っていないし...

日本語環境のカスタム テンプレート (VHD) を作成してアップロードすれば、カスタム テンプレートから RemoteApp コレクションを作成し、日本語版のアプリを発行できます(のはずです)。面倒ですが、フル日本語環境を使う方法は、いまのところカスタム テンプレートを使う以外になさそうです。

※ カスタム イメージを使用する場合、パッチ管理は顧客側の作業になるのでご注意。ハイブリッド展開で社内の更新管理インフラ (WSUS など) を通じてパッチ管理できるのか(←できないかも)、カスタム イメージを最新状態にすればよいのか(←これはできる、新しいイメージをアップロードして更新)、ここら辺の仕様はちゃんと確認、検討したほうがいいかも。

※ アプリケーションのライセンスにもご注意。Azure RemoteApp は、Windows Server 2012 R2 のライセンスや RDS CAL は不要 (使用料金に含まれる)ですが、発行するアプリケーションのライセンスについては顧客側で用意しないといけないです。例えば、Office 2013 をカスタム テンプレートに含めたいなら、ボリューム ライセンス製品の Office 2013 Professional Plus または Office 356 ProPlus を含む Office 365 サブスクリプションが必要ということ。

Windows Server リモート デスクトップ サービスを使用した Microsoft デスクトップ アプリケーション ソフトウェアのライセンス
[URL] http://www.microsoft.com/ja-jp/licensing/about-licensing/briefs/remote-desktop-services.aspx
リモート デスクトップ サービスを使用して Office 365 ProPlus を展開する
[URL] http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/dn782858(v=office.15).aspx

カスタム テンプレートの作成手順は、以下のドキュメントに詳しく書いてあります。OS は Windows Server 2012 R2、ディスクは VHD (容量可変 OK)、RD セッション ホストの役割とデスクトップ エクスペリエンスの機能が必須で、発行するアプリケーションをインストールしたら、Sysprep で一般化します。

RemoteApp のカスタム テンプレート イメージの作成方法
[URL] http://azure.microsoft.com/ja-jp/documentation/articles/remoteapp-create-custom-image/


※ Microsoft Azure RemoteApp にアップロードしたあとは、ローカル Administrator アカウントは使えなくなるはず (パスワードを知る術がない) なので、別に管理者アカウントを仕込んでおくと、いつか役に立つことがあるかも。
 

※ ドキュメントに書いていない注意点が 1 つあります。イメージを Sysprep で汎用化する前に、以下の修正プログラム (KB2977219) または更新ロールアップ (KB2984006) をインストールしておかないと、アップロード時に警告されました。警告を無視してアップロードは続行できますが、この修正プログラムを入れておかないとパフォーマンスの問題があるみたい。 Windows Update で最新状態になっていればクリアしているはず。(アップロード サイズを小さくしたくて Windows Update を省略したので引っかかりました)

Updates to improve the compatibility of Azure RemoteApp in Windows 8.1 or Windows Server 2012 R2
[URL] http://support.microsoft.com/kb/2977219

September 2014 update rollup for Windows RT 8.1, Windows 8.1, and Windows Server 2012 R2  
[URL] http://support.microsoft.com/kb/2984006

アップロードには Azure PowerShell が必要。アップロード用のスクリプト (.ps1) が自動生成されるので、そのスクリプトをダウンロードして、ポータルに示されるコマンドラインを実行してスクリプトを実行します。VHD の選択画面が表示され、アップロードする VHD を指定するとアップロードが始まります。アップロードがエラーで中断した場合でも、同じコマンドラインを実行すれば途中から再開できます。

ただいま、のんびりアップロード中...


続く ->

関連:
お勧め記事: Microsoft RemoteAppで何ができるの?(@IT) (2014/05/16)

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