2011/06/09

無料のシンクライアント ソフト「2X Cloud Client OS」を試してみた

2X CloudClient OS は、2X Software Ltd. が 2010 年 6 月に無償公開した Linux ベースのシン クライアント OS です。

2X CloudClient OS Download
http://www.2x.com/ccos/

ダウンロード サイトの Disclaimer にあるように、1 年経ったいまもまだ開発中であり、Beta 版として提供されています。正式版が出たら試してみようと待っていたのですが、待ちきれないので最新 Beta (たぶん、先月リリースの 2X CloudClient OS 6.3)を試してみました。


2X CloudClinet OS は、Live CD ブート、ローカル ハードディスクにインストールしてブート、USB メモリからのブート、および PXE ネットワーク ブートに対応しています。最新 Beta では、PXE ネットワーク ブート以外はできます。ダウンロードしたインストーラー ファイル「CCOSInstaller.exe」を実行すると、最新のイメージ (.zip) がダウンロードされ、ブータブル USB メモリまたは Live CD を作成することができます。Network Booting は未実装のようです。

ブータブル メディアを作成したら、それを使用して PC を直接起動するか、PC のローカル ディスクにインストールするためのインストーラーを実行できます。


2X CloudClient OS を起動すると、右のようなデスクトップが表示されます。デスクトップに、VNC や RDP、VMware、Citrix に接続するためのアイコンがあります。対応しているリモート デスクトップ(アプリケーション) プロトコルは、Microsoft RDP(3389/tcp)、NoMachine NX(22/tcp) 、Citrix ICA(1494/tcp)、VMware PC-over-IP(443/tcp)、VNC(599/tcp) 。ターミナル サービス/リモート デスクトップ サービスや、VMware View (VMware Ready 認証取得)、Citrix XenApp、2X VirtualDesktopServer のクライアントとして利用できます。このほか、アプリケーションとして、Opera 9.23、Adobe Reader 8.1.3、Skype 2.1 (Beta) がインストールされていました。いずれもちょっと古いバージョンなのが気になります。

2X Software Ltd. は自社製品の RemoteFX 対応を進めています (→アナウンスはこちら)が、2X CloudClient OS の RDP のバージョンはどうなっているでしょうか?  2X CloudClient OS から Windows Server 2008 R2 のリモート デスクトップ (RD) セッション ホストに接続して、「リモート デスクトップ サービス マネージャー」でセッションの情報を見てみると、クライアント ビルド番号が「3790」となっています。これは、Windows Server 2003 SP1 標準の RDP 5.2 相当 (5.2.3790) だと思います。Linux でお馴染みの rdesktop (http://www.rdesktop.org/) + 2X Client 機能って感じですが、RDP としては古すぎます。もちろん、RemoteFX には対応できません。

 2X CloudClient OS から RD セッション ホストや Windows 7 のデスクトップ or 仮想デスクトップに接続する場合は、ネットワーク レベル認証が使えないので、Windows 側でセキュリティ レベルを落とす必要があります。ちなみに、RemoteFX 3D ビデオ アダプターが有効な仮想デスクトップ接続に無理やり接続しようとしたところ、強制的に切断されました。

参考:
無料のシンクライアント ソフト「CIRRUS」を Microsoft VDI で試してみた
http://yamanxworld.blogspot.com/2010/09/cirrus-microsoft-vdi.html

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