Microsoft Application Virtualization (App-V) の Dynamic Suite Composition (DSC) について。Application Virtualization Dynamic Suite Composition Tool というツールが出てたの巻。
Application Virtualization Dynamic Suite Composition Tool
(Version: 1.0.2.0, Date Published: 2010/02/22, Language: English)
http://www.microsoft.com/downloads/en/details.aspx?FamilyID=daa898df-455f-438a-aa2a-421f05894098
DSC は、App-V 4.5 から追加された機能です。App-V の仮想アプリケーションは、OS や他のローカル アプリケーション、他の仮想アプリケーションから分離された、仮想化された実行環境で動作します。そのため、ある仮想アプリケーションを、OS コンポーネントや他のローカルアプリケーション、他の仮想アプリケーション間を連携させようと思えば、シーケンス時にローカル アプリケーションをプライマリ アプリケーションとして追加する、連携させたいアプリケーションを同時にシーケンスして1つのパッケージにするといった方法をとります。DSC を使用すると、別々にシーケンスした複数の仮想アプリケーション間を連携させることができます。以下のドキュメントにその方法が記載されていますが、要はプライマリ アプリケーションの OSD (Open Software Descripter) ファイルの編集です。
Dynamic Suite Compositionを使用する方法
http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/cc843662.aspx
DSC はプラグインやミドルウェアを個別にシーケンスして、別のアプリケーションと連携させるのに役立つそうですが、なかなか具体的な例が思いつきませんでした。そんなとき、別々にシーケンスした Firefox (IE は仮想化できませんが、他のブラウザーなら可能) と Adobe Reader X を、なんとなく DSC で構成してみたら、これがうまくいきました。
既に、Firefox (昔シーケンスして更新してないのでバージョンがちょっと古いです) と Adobe Reader X (数日前にシーケンスしたもの) の 2 つの仮想アプリケーションが公開済みになっています。
2 つの仮想アプリケーションを配信済みの App-V クライアントで PDF を埋め込んだ HTML を Firefox で参照すると、プラグインが無いため表示できません。埋め込み PDF じゃなければ、ダウンロードした PDF を別の仮想アプリケーションとして配布した Adobe Reader X で開けます。
Application Virtualization Dynamic Suite Composition Tool を使用して、Content フォルダーを参照すると、登録済みの仮想アプリケーションの一覧が Secondary Packages 一覧にリストされます。Primary Packages で Firefox を選択し、Secondary Packages から Adobe Reader X のパッケージを Dependencies の方に追加し、Save ボタンをクリックします。DSC の設定は、これで完了です。
App-Vクライアントでパッケージを更新したあとに、先ほどの PDF 埋め込み HTML を参照すると、Adobe Reader X のプラグインで表示できるようになりました。
DSC がどんなものか、具体的に理解できると思います。
ちなみに、Application Virtualization Dynamic Suite Composition Tool で変更された OSD ファイルはこんな感じです。ツールを使用しない場合、これを手書きすることになります。
DSC が良いところは、アプリケーションに更新が必要になった場合に、プライマリ アプリケーションと、セカンダリ アプリケーションを別々に更新できるところ。パッケージ サイズやクライアントのキャッシュ サイズにもやさしそう。
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