私の大好きな ImageX ツール。Windows 8 以降は DISM コマンドにその座を奪われようとしています。でも、Windows 8 および Windows Server 2012 の標準コマンドなので、ツールを持ち歩かなくてよくなって便利になりました。
Windows 7 および Windows Server 2008 R2 まで、Windows のイメージ展開と言えば、Windows プレインストール環境 (Windows PE) と ImageX.exe ツールでした。どちらも、Windows 自動インストール キット (Windows AIK) の一部として無償提供されています。
Windows 7 用の Windows® 自動インストール キット (AIK)
[URL] http://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=5753
Windows 8 向けには、Windows AIK ではなく、Windows アセスメント&デプロイメント キット (Windows ADK) が無償提供されています。Windows ADK でも展開ツール (Deployment Tools) の中に ImageX ツールが含まれていますが、「Windows ADK の概要」というドキュメントの中で "このリリースでは、ImageX は廃止されています。"と説明されています。ImageX の代わりは、今後、DISM コマンドになります (Windows ADK にも ImageX.exe はまだあります → C:\Program Files (x86)\Windows Kits\8.0\Assessment and Deployment Kit\Deployment Tools\x86 または amd64\DISM\ImageX.exe)。
Windows 8 用 Windows アセスメント & デプロイメント キット
[URL] http://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=30652
Windows ADK の概要
[URL] http://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/hh825486.aspx
Windows ADK を導入しなくても、Windows 8 や Windows Server 2012、およびこれらの回復環境では、新しい DISM を利用できます。ImageX /Capture ... は、新しい DISM コマンドで次のように実行できます。
DISM /Capture-Image /ImageFile:パス\ファイル名.wim /CaptureDir:ドライブ文字:\ /Name:"イメージの説明" [/ConfiguFile:WimScript.ini]
※WimScript.ini にはキャプチャ除外設定や圧縮除外設定を記述できます。ImageX の /config に指定するのと同じフォーマットみたいです。→ TechNet ライブラリ > DISM 構成一覧と WimScript.ini ファイル
ちなみに、Windows 8 のディスクに対して ImageX /Capture を実行すると、Ignoring Extended Atrributes in... という情報が大量に出力されます。→ 忘備録: ImageX をバックアップ ツールとして使えない理由
ImageX /Apply ... は、新しい DISM コマンドで次のように実行できます。
DISM /Apply-Image /ImageFile:パス\ファイル名.wim /Index:1 /ApplyDir:ドライブ文字:\
拙著『Windows Server 2012 テクノロジ入門』は、あいかわらず ImageX で説明していますが、今後は、DISM のほうでお願いします。現在、ハードディスク障害のため、DISM で環境を引越し中 (連休の 1 日がまるまるつぶれる)。後日、その顛末をドキュメントでお送りします。
5/17 追記)
ImageX で作成した WIM ファイルと、DISM で作成した WIM ファイルでは、WIM ファイルに設定されるイメージ情報に違いがあるようです。例えば、DISM で作成した WIM ファイルには、イメージ情報として EDITIONID (Windows のエディション) が書き込まれないようです。この理由により、Windows 8 Enterprise の[Windows To Go ワークスペースの作成]は、DISM で作成した WIM ファイルをイメージとして検出できないようです。
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