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2011/01/13

Microsoft VDI に必要なライセンスって!?

ご存じのように、Windows Server 2008 R2 には、リモート デスクトップ サービス (RDS) に Microsoft VDI の機能が統合されました。今回は、この Microsoft VDI に必要なライセンスについて...


VDI ライセンスは複雑です。Windows Server 2008 R2 のリモート デスクトップ サービス (RDS) ベースの Microsoft VDI の場合、次のライセンスが必要になります (間違っていたらごめんなさい)。

・ Windows Server 2008 R2 サーバー ライセンス×サーバー数
・ Windows Server 2008 CAL × ユーザー数またはデバイス数 (ちなみに、2008 R2 CAL というものはありません)
・ RDS CAL × ユーザー数またはデバイス数
・ Windows SA  または Windows VDA (シンクライアントまたは SA 無し OS)× デバイス数


最後の、Windows SA (Software Insuarance) または Windows VDA (Virtual Desktop Access) は、VDI の仮想デスクトップのゲスト OS のインストールと接続のためのもので、Microsoft VDI 以外の VDI ソリューションを利用する場合にも適用されます。仮想マシンごとにゲスト OS のライセンスを購入すると大変なことになるため、これらのライセンスが用意されています。その他のライセンスは、Microsoft VDI を利用するために必要なサーバー ライセンスおよび CAL です。

Windows SA は、企業向けの Windows デスクトップ OS の最上位エディションの最新バージョンへのアップグレード権です。現在なら、Windows 7 Enterprise へのアップグレード権です (Ultimate はコンシューマー製品です!!)。Windows SA を購入すれば、クライアント デバイスに Windows 7 Enterprise またはダウングレード OS をインストールして使用できます。また、サーバー上の仮想マシンに OS のコピーをインストールして、最大 4 つの仮想インスタンスに同時接続できます (仮想マシンのバックアップコピーはご自由に)。外部からのローミング権とか、その他の SA 特典 (MDOP の購入権など) もあります。以前は、Windows Virtual Enterprise Centrized Desktop (VECD) for SA と呼ばれていたライセンスが必要でしたが、2010 年 7 月 1 日のライセンス改定で VECD for SA は不要 (廃止) になりました。

Windows VDA は、Windows SA が無いクライアント デバイス (シンクライアントなど) のためのもので、サーバー上の仮想マシンに Windows 7 Enterprise またはダウングレード OS をインストールして使用する権利、ローミング権利、SA 特典などが提供されます。ローミングクライアント デバイスに Windows 7 Enterprise をインストールする権利は含まれません。Windows VDA は、2010 年 7 月 1 日以前の VECD (for SA が付かない) の後継ライセンスです。

Microsoft VDI に RDS CAL が必要なの!? と思うかもしれません (Microsoft VDI 以外なら RDS CAL はもちろん不要です)。私も??な感じだったのですが、ここの説明を見る限り、「Windows Server 2008 R2 Remote Desktop Services では、新しい機能 (← App-V for RDS とか Microsoft VDI とか!!) が追加されているため、Windows Server 2008 RDS CAL の価格は、従来の Windows Server 2008 TS CAL に比べて 5% 程度値上げされます」だそうなので、やっぱり必要みたいです。そして、前回投稿した Windows Server 2008 R2 SP1 の変更で ?? が消えました。なお、Microsoft VDI シナリオ限定の RDS CAL というものは単体では無いようで、VDI Standard Suite の一部としてのみ提供されています。いろいろと付いてきますが、RDS CAL だけはお得です。

Microsoft VDI に RDS CAL が必要という確証が得たいので、マイクロソフトのサイトから情報を探してみました。Microsoft VDI における RDS CALについて、はっきりと書いてあるところがなかなかありません。やっと見つけたのが、次の記述です。RDS CAL、VDI Standard Suite、または VDI Premium Suite のいずれかが必要なことが、ちゃんと書いてあります。

Remote Desktop Services Client Access Licenses (RDS CALs)
http://technet.microsoft.com/en-us/library/cc753650.aspx


Note 
In Windows Server 2008 R2, Remote Desktop Services provides the ability to deploy a virtual desktop infrastructure (VDI). Each device connecting to a Remote Desktop Services VDI deployment needs either an RDS CAL, a Microsoft VDI Standard Suite license, or a Microsoft VDI Premium Suite license. For more information about the Microsoft VDI Suites, see http://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=143452.
(Windows Server 2008 R2 では、リモート デスクトップ サービスによって仮想デスクトップ インフラストラクチャ (VDI) を展開する機能が提供されます。リモート デスクトップ サービスの VDI 展開に接続するデバイスごとに、RDS CAL、Microsoft VDI Standard Suite license、または Microsoft VDI Premium Suite license が必要になります...)


同じサイトの日本語版 (http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/cc753650.aspx) のほうは、「リモート デスクトップ サービスの VDI 展開に接続するデバイスごとに、VDI CAL (接続デバイス数) が必要になります」となっています。2010 年 7 月 1 日のライセンス改定が反映されていないようで、RDS CAL が必要かどうかがあやふやです (VDI CAL って?)。

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