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2010/08/19

VMware ESXi 4.1 in VMware Workstation 7.1.1 & VMware Player 3.1.1

ホスト型仮想化テクノロジ製品が次々に無償化されてきた中、ホスト型仮想化テクノロジ製品の老舗「VMware Workstation」の存在感がどんどん薄れてきているように感じます。VMware 自身も、VMware Player や VMware Server (3.0 は開発されないという噂も)、VMware ESXi の無償提供、VMware Player 3.0 での仮想マシン作成機能の追加などで、VMware Workstation を追い詰めているようです。

VMware Workstation は、 広範囲のゲスト OS をサポートし、3D アクセラレーションをはじめ豊富な機能を実装した、すばらしい製品だと思います。しかし、基本的な仮想化機能が無償で手に入る時代に、2万数千円相当の価値を見出すのは難しくなってきました。特別な価値と言えば、VMware Workstation 7.0 において、自社のハイパーバイザー製品である VMware ESX/ESXi 4.0 をゲスト OS としてサポートしたことがあります。2010/8/13 リリースの最新 7.1.1 では、VMware ESX/ESXi 4.1 にも対応しています。VMware vSphere 4 の環境を仮想環境上に構築し、評価やデモが行えるようになったことは、VMware ESX/ESXi の HCL (ハードウェア互換性リスト) 対応ハードウェアを準備するのが難しい人にとって対価を払う価値が十分にあったと思います。

これが VMware Player 3.1.1 のリリースで...


VMware Workstation 7.1.1 と同じ 2010/8/13 に、VMware Player 3.1.1 も公開されています。VMware Player 3.0.1 を利用している方は、Player の「ソフトウェアの更新を今すぐ確認」では検出されないので注意してください。VMware Player のサイトから手動でダウンロードしてインストールする必要があります (アップグレードではなく、3.0.1 をアンインストールして、3.1.1 をインストールすることになります。

さて、VMware Player 3.1.1 ですが、表向き新しいゲスト OS はサポート対象として追加されていません。表向きというのは、ゲスト OS の選択画面には変わりなく、「Microsoft Windows」「Linux」「Novell Netware」「Sun Solaris」「その他」 のままです。


ところが、「新規仮想マシンの作成ウィザード」で、何となしに VMware ESXi 4.1 の ISO イメージを指定したところ、 「! ESX Server 4 が検出されました。」と表示されました。このまま仮想マシンを作成すると、VMware ESX/ESXi 向けの構成 (2 CPU とか仮想ディスクのサイズとか) で仮想マシンが作成され、VMware ESXi 4.1 のインストールも成功しちゃいます。




うる覚えで確かではありませんが、3.0.1 で試したときには途中でハングアップしたような気がします。

3.1.1 ではインストールが正常に完了し、仮想マシン内の VMware ESXi 4.1 上にさらに仮想マシンを作成して、動かすこともできました。インストール完了後に仮想マシンの設定を見ると、ゲスト OS が「その他」のバージョン「ESX Server 4」とちゃんとなっています。

ちなみに、仮想マシン内の仮想マシンに接続するには、NAT またはブリッジで仮想マシンをネットワークに接続し、大元のホスト (VMware Player 3.1.1 を実行している Windows) に VMware vSphere Client (http://ESXiホストのIPアドレス/ からダウンロード可) をインストールして、VMware vSphere Client を VMware Player 3.1.1上で実行中の VMware ESXi 4.1 ホストに接続します。そして、VMware ESXi 4.1 ホスト (VMware Player 3.1.1の仮想マシン) に仮想マシンを新規作成し、ゲスト OS をインストールします。なんだかややこしいですが、これでうまくいきます。


仮想マシンに CD/DVD をマウントする際にはさらにややこしくなります。コンソールウィンドウにて、ホストデバイスは VMware ESXi 4.1 ホストのローカル CD/DVD ドライブ (=VMware Player 3.1.1 仮想マシンに割り当てた物理ドライブまたは ISO イメージ)、ローカル デバイスは VMware vSphere Client を実行している Windows マシンの CD/DVD ドライブです。

VMware vSphere Client を使用する代わりに、Windows Server 仮想マシンを VMware Player 上に作成し、その中に VMware vCenter をインストールして、VMware ESXi ホストを管理することもできます。

というわけで、VMware Workstation 7.1.1 の 30日評価版をインストールしてみましたが (最初のスクリーンショット)、30 日を待たずにアンインストールすると思います。ああ... VMware Workstation って...

このような入れ子状態の仮想環境は、とても実用には耐えませんが、とても面白いです。ライター稼業ににとっては、制限された環境内での試用や、スクリーンショット取得のために便利でもあります。他にも次のような組み合わせが動くことを確認しています。

Hyper-V 2.0 仮想マシン上で動く Microsoft Hyper-V Server R2
・・・ “苦しそうな” Virtual PC 2007 SP1 クライアントを参照、Hyper-V Server R2 上の仮想マシンは動きませんが...

Hyper-V 2.0 仮想マシン上で動く Virtual Server 2005 R2 SP1/Windows Server 2003 R2
・・・ “苦しそうな” Virtual Server ホスト を参照


Hyper-V 2.0 仮想マシン上で動く Virtual PC 2007 SP1/Windows 7
・・・ “苦しそうな” Virtual PC 2007 SP1 クライアント を参照


VMware Player 3 仮想マシン上で動く Xen Server 5
・・・ ハードウェア仮想化テクノロジを利用できないため、 Windows ゲスト (完全仮想化ゲスト) は動きません。Linux などを準仮想化ゲストとして動かすことはできます。Xen Server 5.5 や 最新の 5.6 では試していません。

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