2013/06/11

CW アーカイブ > Microsoft App-V 5.0の変わり様がすごい(その2 App-V Server)

このコンテンツは、今は亡き C○MPUTERW○RLD.JP のブログで過去に公開されていたもののオリジナル原稿です。どこぞからクレームがこない限り、もったいないなぁと思う過去の記事を勝手に再掲載していく予定。どこぞからクレームがついたら、即削除しますが...


CMPUTERW○RLD.JP Blog > Microsoft App-V 5.0の変わり様がすごい(その2 App-V Server) [2013 年 3 月 11 日]

前回に引き続き、Microsoft Application Virtualization(App-V)5.0が旧バージョンのApp-V 4.xから別物に変わってしまったという話題です。App-V 5.0は、新しいOfficeのパッケージ製品(リテール版)やOffice 365 ProPlusのクイック実行(Click-To-Run/C2R 2.0)の基になったテクノロジ。App-V 5.0の知識が無いと、企業に新しいOfficeを展開するのに苦労することになるでしょう。

Microsoft App-V 5.0の変わり様がすごい(その1 App-V Sequencer)(2013年03月04日)


前回はApp-V 5.0 Sequencerについてお話しました。今回はApp-V 5.0の仮想アプリケーションをユーザーにオンデマンドでストリーミング配信するApp-V 5.0 Serverの話になります。App-V 5.0 for Desktops(MDOP 2012に含まれる)とApp-V 5.0 for Remote Desktop Services(RDS CALに含まれる)の両方に共通のサーバー基盤です。どのように変わったのか、App-V 4.6と簡単に比較してみましょう(App-V 4.6の画面は拙著「Windows Server仮想化テクノロジ入門」(日経BP社http://ec.nikkeibp.co.jp/item/books/P94500.html)からの抜粋です)。

癖の多かったApp-V 4.x Server

 次の画面は、旧バージョンのApp-V 4.6 Server(Management Server)の管理コンソールです。このMMCベースの管理コンソールに、App-V 4.6 Sequencerでシーケンスした仮想アプリケーションのパッケージのプロジェクトファイル(拡張子 .SRPJ、Sequencer Projectの略らしい)をインポートすることで、仮想アプリケーションをユーザーやグループに公開します。



(↑旧バージョンApp-V 4.6 Serverの管理コンソール)
App-V 4.6 Serverは、App-V専用のRSTP(Application Virtualization Server、554/TCP)やRSTPS(セキュリティ強化されたApplication Virtualization Server、332/TCP)、または、HTTP(80/TCP)やHTTPS(443/TCP)によるストリーム配信による展開に対応しています。しかし、管理コンソールで定義しているのは、.OSD(Open Software Descriptorの略らしい)という拡張子のアプリケーション定義ファイルと、アイコンファイルの入手元やファイルの関連付け、ユーザーに配布するショートカット、アクセス許可くらいで、肝心の展開方法については管理しません。

実は、仮想アプリケーションの展開方法は、App-V 4.6 Sequencerが出力するアプリケーション定義ファイル(.OSD)の中に書き込まれています。これは、パッケージ作成時にApp-V 4.6 Sequencerで設定するか、あるいはアプリケーション定義ファイル(.OSD)を直接編集する必要があります。


(↑アプリケーションの展開方法はアプリケーション定義ファイルの中に書き込まれる)
アプリケーションの展開方法がアプリケーション定義ファイル(.OSD)に含まれることが、仮想アプリケーションの配信トラブルの原因になることがよくあります。例えば、アプリケーション定義ファイル(.OSD)の既定のサーバーの参照パスは環境変数%SFT_SOFTGRIDSERVER%です。クライアントでこの環境変数が定義されていない場合、サーバーを参照できずに、配信に失敗することになります。App-V 4.6は、App-V Serverを使用しないで、ファイルベースの展開やSystem Center Configuration Manager(2007 R2以降)の展開も可能でが、その場合もアプリケーション定義ファイル(.OSD)の内容が問題になることがあります。

App-Vはもともと、Coftricity社のSoftGrid製品(2006年にマイクロソフトにより買収)をベースに開発された製品であり、いたるところにSoftGrid色が色濃く残っています。例えば、管理コンソールやインストールパス、レジストリパス、環境変数%SFT_SOFTGRIDSERVER%、パッケージのファイル形式などです。既存のApp-V 4.xユーザーはおそらく、試行錯誤の末にSoftGrid色の強いApp-Vの癖を見抜いて、使いこなしていることでしょう。これがApp-V 5.0になると、SoftGridの名残を見つけるほうが難しくなるんです。

App-V 5.0 Serverの管理コンソールはSilverlightベース

App-V 5.0 Serverは、管理コンソールが完全に変更になります。従来のMMCベースのスナップインは提供されず、SilverlightベースのWebベースの管理コンソールになります。そのデザインは、Windows 8でお馴染みの、かつてメトロと呼ばれていたUI風であり、次回に説明するApp-V 5.0  Clientと一貫性があります。




(↑App-V 5.0 Serverの管理コンソール)

ユーザーに仮想アプリケーションを公開するには、この管理コンソールを使用して、あらかじめApp-V 5.0 Sequencerで作成しておいたパッケージ(拡張子.APPV)を共有フォルダーのパスまたはURLで指定してインポートします。


(↑App-V 5.0 Sequencerで作成したパッケージ(.appv)をインポートしてユーザーに公開する)
あとは、公開設定(アクセス許可や拡張子の関連付けなど)を定義行うだけです。



(↑App-V 5.0 Sequencerで作成したパッケージ(.appv)をインポートしてユーザーに公開する)

App-V 5.0 Serverは、ファイル共有またはHTTPまたはHTTPSを使用して、仮想アプリケーションをストリーミング配信できます。App-V 4.6までのRSTPおよびRSTPSは完全に使用されなくなりました。また、App-V 5.0の仮想アプリケーションパッケージ(.APPV)は、展開方法に依存せず、共通です。そのため、同じパッケージを使用して、ファイルベースで配布(.MSIの実行またはWindows PowerShellを使用)したり、System Center Configuration Managerでプッシュ展開したりできます。App.V 4.xのアプリケーション定義ファイル(.OSD)のような邪魔者はいなくなりました。これで、仮想アプリケーションの配信トラブルが激減するはずです。

先ほどの画面には、Office 15 ProPlusのボリュームライセンス版がApp-V 5.0パッケージとして登録されていますが、これはApp-V 5.0 Sequencerを使用してシーケンスしたものではなく(前回説明したように新しいOfficeのシーケンスはサポートされないようです)、最初からApp-V 5.0のパッケージ形式で提供されたOffice 2013プレビュー版(英語版)です。まだダウンロードが可能なようなので、新しいOfficeのApp-V 5.0による配信を試してみたい方はどうぞ。

Microsoft Office 2013 Preview AppV packages
[URL] http://www.microsoft.com/en-us/download/details.aspx?id=30423


System Center 2012 SP1 Configuration Managerは新旧バージョンに対応

App-V 5.0がサポートしているクライアントは、Windows 7およびWindows 8およびWindows Server 2012のRDセッションホストに制限されます。クイック実行版が主流の新しいOfficeのシステム要件が、Windows 7以降であることは、このことが関係しているのでしょう。

App-V 4.xの旧形式のパッケージをApp-V 5.0 Serverで配信することは出来ません。その逆も出来ません。Windows XP以降の混在環境で仮想アプリケーションを展開する場合は、App-V 4.xのサーバー環境とApp-V 5.0のサーバー環境の両方を展開する必要があります(MDOP 2012には両方のバージョンが含まれます)。あるいは、App-V 4.xとApp-V 5.0の両方に対応した、System Center 2012 SP1 Configuration Managerを使用することもできます。



(↑System Center 2012 SP1 Configuration ManagerによるApp-V 5.0仮想アプリケーションのプッシュ配)



ご注意: この記事は過去に C○MPUTERW○RLD.JP にて掲載されていたブログの再掲載です。

この記事中の 新しい Office の App-V 展開については、このブログの以下の投稿をご覧ください。

新しい Office の企業内クイック実行展開と App-V 展開 (に成功)
[URL] http://yamanxworld.blogspot.jp/2013/03/office-365-proplus-click-to-runoffice.html

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