2010/09/24

SLES 11 SP1 for VMware はどんな感じか?

SUSE Linux Enterprise Server 11 Service Pack 1 (SLES 11 SP1) for VMware は、VMware vSphere にバンドルされる VMware 仮想マシン向けの Linux OS です。VMware vSphereを購入すると、YaST2 によるパッチおよび更新を受けることができる SLES のサブスクリプションを入手できます (VMware のプレスリリース)。

SLES 11 SP1 for VMware は、2010/09/01 よりノベルのダウンロード サイトからダウンロードできるようになっています。60 日間の評価用のサブスクリプション コード  (60 day evalution code)  もノベルから入手できます。ダウンロードおよびパッチ更新はノベルから提供されますが、SLES 11 for VMware は VMware vSphere の一部であり、サポートは VMware が提供します。VMware vSphere SKU (2010 年 6 月 9 日以降の SKU) を購入した顧客は、VMware vSphere のゲスト OS としての使用に限定して、SLES 11 SP1 for VMware のコピーを無制限に作成、使用できるとのことです。

というわけで、SLES 11 for VMware 32ビット版 (SLES-11-SP1-for-VMware-DVD-i586-GM-DVD1.iso) を、60 日間の評価コードを利用して、VMware vSphere 4 ESXi (4.1.0) 上の仮想マシンに導入し、試用してみました。

SLES 11 SP1 for VMware のインストール

SLES 11 SP1 for VMware 32ビット版をインストールするために、ESXi ホスト上にゲスト OS として「Linux」のバージョン「SUSE Linux Enterprise 11 (32bit)」を指定して仮想マシンを新規作成します。





この仮想マシンに SLES 11 for VMware 32ビット版の ISO イメージ (SLES-11-SP1-for-VMware-DVD-i586-GM-DVD1.iso) を接続して起動します。すぐに、通常の SLES のロゴ (緑のカメレオンのロゴ) ではなく、VMware のロゴに気が付きますが、ロゴと背景色 (通常の SLES は緑) 以外に違いは見られません。




「ようこそ」から始まるインストールの流れも、左側のリストを見る限り、通常版 SLES と違いはありません。ただし、「ライセンス契約」の内容は大きく異なります。以下は、その一部の抜粋です。

お客様が取得した的確なVMware vSphere SKU (http://www.vmware.com/go/sles-for-vmware) のコピーを使用するゲストオペレーティングシステムの使用に限定して、お客様の内部業務用に本ソフトウェアのコピーを無制限に作成および使用できます。

あとは、インストールの最後まで、通常版の SLES との違いはほとんどありませんでした。

1 点だけ大きく違う部分があるのですが、SLES 11 SP1 をインストールしたことがある人でも、おそらく気が付かないでしょう。その 1 点とは、「サーバーシナリオ」の選択画面 (右は SLES 11 SP1 の選択画面) が SLES 11 SP1 for VMware ではスキップされ、選択を求められないところです。SLES 11 SP1 for VMware は、VMware vSphere のゲスト OS に使用が限定されるため、選択を求める必要がないからでしょう。ちなみに、SLES 11 SP1 for VMware では 「物理マシン (完全仮想化ゲスト向けも)」のオプションが自動的に選択されるはずです。

OS が VMware vSphere 仮想マシンに最適化されているわけではない

右のスクリーンショットが、インストール完了後のログイン画面です。 ログイン画面も、ログオン後のデスクトップの背景にも、VMware のロゴがあります。

仮想マシンのコンソールの背後にある vSphere Client の「サマリ」ページを見てください。「VMware Tools」が「未インストール」となっています。SLES 11 SP1 for VMware という名前ですが、VMware Tools (もしくは open-vm-tools) が最初から組み込まれ、仮想マシンとして最適化済みというわけではないようです。それを期待していた人も多いのではないでしょうか。少なくとも私はそう思っていました。

VMware Tools は通常通りにインストールする必要あり


VMware Tools のインストールは、通常の SLES 11 SP1 の場合と同様の手順で行う必要があります。「VMware Tools のインストール/アップグレード」を実行して、仮想マシンに ESXi の Linux.iso をマウントし、その中の VMwareTools-X.X.X-XXXXXX.tar.gz を展開して、vmware-tools-distrib ディレクトリ内の vmware-install.pl スクリプトを実行し、VMware Tools のコンポーネントのコンパイルとインストールを行います。

なお、VMware Tools をインストールするには、事前に「C/C++コンパイラとツール」がインストールされている必要があります (標準ではインストールされていません)。
OEM ブランドで Windows Server Datacenter に対抗 !?

SLES 11 SP1 for VMware は、ノベルと VMware の OEM 契約に基づいて提供されるもので、機能的にはブランド ロゴ以外の違いはありません (もちろんライセンス形態は全く異なります)。ちなみに、SLES 11 SP1 for VMware 32 ビット版のインストールで使用されるカーネルの RPM パッケージは kernel-pae-2.6.32.12-0.7.1.i586.rpm で、通常版の SLES 11 SP1 32 ビット版と全く同じものです。カーネルおよびその他のパッケージの更新も、YaST2 経由でノベルから提供されます (SLES11-SP1-VMware-Updates、SLES11-SP1-VMware-Pool というリポジトリが使用されます)。

SLES 11 SP1 for VMware の提供は、OS を持つマイクロソフトへの対抗戦略なのでしょう。Windows Server の Datacenter エディションを購入すれば、無制限の Windows Server 仮想インスタンスのコピーと実行が許可されます。これまで OS を持たなかった VMware も、SLES 11 SP1 for VMware で同じようなオプションを提供できるようになりました。

おっと、通常版 の SLES 11 SP1 との違いがもう 1 つありました。VMware テクノロジ (VMware Player では表示されません) 以外の物理環境や仮想環境に SLES 11 SP1 for VMware をインストールしようとすると、右のようなメッセージが表示されます。




今回は VMware Player 3.1.1 で評価しました

実は、 VMware Player 3.1.1 を利用すると、for VMware でない通常の SLES 11 SP1 でも、インストール メディアを指定するだけで、OS を認識し、簡易インストール機能によって、OS のインストールから各種設定、VMware Tools のインストールまでを自動で行ってくれます。(最新の) VMware Player は恐るべしです。

つい先ほど、VMware Player 3.1.2 への更新のアナウンスが来ました。これからアップデートします。 新機能はないようですが。
今回使用した VMware vSphere 4 ESXi の環境も、VMware Player 3.1.1 内で動いているものです。詳細は、以下の投稿で。ちなみに、VMware Player 3.1.1 内の ESXi 環境で、64 ビット OS を動かすことはできません (プロセッサ仮想化支援 VT が無いと怒られます)。

VMware ESXi 4.1 in VMware Workstation 7.1.1 & VMware Player 3.1.1
http://yamanxworld.blogspot.com/2010/08/vmware-esxi-41-in-vmware-workstation.html

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